買換えに役立つ情報「②売り先行型」 | 新宿区・千代田区・文京区の不動産のことなら神楽坂上不動産

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不動産コラム

  • 「住換え」に役立つ情報「②売り先行型」

    店長の平野です。別のコラムで「①買い先行型」の住換えについてご説明致しましたが、今度は「②売り先行型」についてご説明致しましょう。

    ちなみにこの時点で私の考えをお伝え致しますと(お客様の御事情・所有物件・購入希望物件にもよりますが)、私は「買い先行」または「売り先行」が比較的安全で「損が出ない」と常々感じています。最もリスキーで「失敗する可能性が高い」「ご本人が損してしまう可能性が高い」のは「同時進行型」です。

    同時進行型については、次のコラムにまとめるとして、まずは「売り先行型」について書きます。



    ■「②売り先行」とは?
    住換え(買換え)の際、先に「自宅を売却」し、買主さんへの物件引き渡し期日までに「賃貸」に引っ越し、いったんは「賃貸で仮住まい」をし、それからじっくりと「理想の購入物件を探す」のが、売り先行型の買換えスキームです。よく「自宅の買い手がついたら、引き渡し期日までに購入物件を探すのが売り先行じゃないの?」と聞かれることがありますが、これは「同時進行型」で、正直なところ、買換えで最も失敗が多い方法です。
    当社では「売れたらいったん賃貸で仮住まいをする。それからじっくりと買い換え先を探す。」ことを「売り先行」と定義しています。

    この「売り先行」は、今のような「買い換え専用ローン」が普及するまでは「堅実」「無難」「安心」な順序として一般認知されており、この方法で住み換える方も数多くいましたが、昨今、この順序をご説明すると「それってムダじゃない?」「仮住まい期間の家賃が勿体ない」というご指摘をなさる方も増えています。ところが実際にはこの「仮住まいの間の家賃」を考えても、同時進行型で大きな損をしてしまうよりは資金面で有利となる場合が多いです。



    ■「売り先行」のメリット
    ・納得のいく価格で焦らず自宅を売却できるので、安売りしなくて良い。
    ・購入先も慌てて探す必要がないので、物件選別を失敗する可能性が低い。
    ・「売却」「購入」を一つずつこだわって進める方法でもあり「手堅い」と言える。
    ・住み替え先のエリアが変わる場合、一旦賃貸で暮らすので、その街にも詳しくなれる。

    売り先行の場合は、まず「時間がかかっても納得のいく金額で売却」してから、いったん賃貸に移るので「購入」には特段の期限がなくなります。そのため、慌てて購入物件を決める必要はなく、満足度の高い物件が出るのをじっくり待つこともできます。特に「住み替え先」が近所ではなく離れたエリアで、そのエリアにあまり詳しくないという場合には「地元の人は嫌う区域」や「実は少し不便な場所」を知らずに選んでしまうといったリスクも軽減できます。また人気物件は売れてしまうのが早いので、近くに住んでいれば良い物件が出た時に素早く見に行くこともできます。当社では「時期は特に急いでいない」且つ「今とは違うエリアに住み換える」というご相談の場合、この「売り先行型」をオススメするケースが多いです。



    ■「売り先行」のデメリット
    ・いつまでに移りたい!という期限がある方には不向き。(買い先行がオススメ)
    ・居住中の売却になるので、見学時の立ち合いは少しストレスになることも。
    ・毎週の掃除が少し面倒と感じる方も。
    ・居住中売却になるため、部屋の状態(荷物が沢山など)によっては、成約価格がむしろ下がることもあります。
    ・一定期間の「家賃出費」は確かに「無駄である」とも言えます。

    「売り先行」を選ぶ場合、その理由は「安くは売りたくないから」というケースが多くなります。そのため、短期間で売れる(引っ越せる)という計画は立てずらいので、引っ越しに期限がある方にはあまりオススメではありません。「売却も満足のいく価格で!」「購入物件も拘って探したい」「時期は急いでいない」という方には「売り先行」はオススメです。何よりも「堅実な順序」で、ご自身が安心できる方法です。



    ■「売り先行」についての補足説明
    当社が「売り先行で進めた方が良いと思います。」と提案するのは主に下記の3つのケースです。
    ①マイホームの「売却」について少々不安(懸念)を感じる場合。
    ②買換えローンの審査が通らず、売れないと買えないという場合。
    ③ご自身があまり詳しくないエリアに引っ越しをなさる場合。

    それ以外のケースでは、買換えローンを活用して「買い先行」が良いとご提案するケースが多いですが、上記の3つの場合「売り先行が良い」というよりは「売り先行じゃないと実現できない」または「売り先行じゃないと失敗のリスクが高い」という言い方の方が正しいかと思います。

    一番失敗(後悔)しやすいのは、「売れるか不安と感じる方」や「売れないと次が買えないという方」が、いったん賃貸で引っ越すのを嫌って「できれば同時で進めたい」と強く願ってしまうパターンです。

    なぜ、「同時進行」は失敗(後悔)しやすいのか?あまりオススメしないのかは、次のコラムで説明致しますが、もしもご自身が買換えにあたって「売れるか不安」「売れないと買えない」「次のエリアを良く知らない」のいずれかに該当する場合には、仮住まい(賃貸)の家賃をついつい勿体ないと思ってしまう気持ちを抑えて、堅実に「売れたら一旦賃貸で引っ越す」という「売り先行」で買換えを計画なさると良いと思います。


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